就活を始める際に必要不可欠なスーツ。就活のスーツといえば、リクルートスーツをイメージしている人もいるでしょう。この記事では、リクルートスーツの基本情報や購入場所について解説します。また、選ぶポイントや印象をよくするコツも紹介するので、購入を検討している人はぜひ最後までチェックしてください。

リクルートスーツとは？

リクルートスーツは一般的に就活用として着用しますが、正確な定義はありません。就活以外でも着られるシーンはありますが、就活という限定された期間を想定して作られているため、あまり生地が丈夫でなく価格も安い傾向にあります。

就活が1年中続く場合は、暑さ・寒さにも対応できるように工夫しましょう。

リクルートスーツとビジネススーツの違い

リクルートスーツとビジネススーツには、着用する目的やデザイン、生地、価格などに違いがあります。ここでは、それぞれの特徴を分かりやすく解説し、どちらを選ぶべきかの参考になる情報をお届けします。

カラー

カラーは第一印象を左右する大きなポイントです。

ビジネス用は、業種や社内の雰囲気などに応じて個性を出したいときにも有効です。たとえばブルーやブラウンなどの華やかな色味だけでなく、チェックやストライプなどの柄もあわせると、より個性を出せるでしょう。

一方、リクルートスーツは黒や濃い紺などの定番カラーが主流です。また、柄つきではなく無地のものがほとんどです。

素材

リクルート用は期間限定での使用を前提としているため、ビジネススーツと比べて耐久性が低い素材で作られています。昨今では洗える生地のジャケットやパンツも増えているので、就活の期間と照らし合わせて選ぶことをおすすめします。

ビジネス用は長く使える素材がポイントとなるため、生地が柔らかくなめらかなウール100%を選ぶといいでしょう。光沢感や清潔感などを考慮して着用することがおすすめです。

価格

リクルートスーツとビジネススーツは価格にも差があります。就活目的で使うリクルート用は、平均的に2～3万円程度で購入でき、コストを抑えて一式を揃えやすいでしょう。

一方、ビジネススーツは商品やメーカーによって差があり、高いもので10万円を超えるケースもあります。とくにオーダーメイドの場合、コストは市販のものと比べて数倍になることもあります。

リクルートスーツはどこで買う？

リクルートスーツを購入する際には、実店舗やオンラインショップなど、多くの選択肢があります。それぞれの購入方法にはメリットと注意点があるため、自分のニーズや予算に合った方法を選ぶことが重要です。

スーツ量販店

スーツ量販店は、リクルートスーツを購入する最も一般的な場所です。例えば、洋服の青山やAOKI、はるやまなどがあります。ここでは試着が可能で、自分の体型に合ったサイズを確認できます。また、簡単なお直しサービスが利用できるため、細かい調整も簡単です。関連アイテム（シャツ、ネクタイ、靴など）も一緒に揃えられるため、就活全体のスタイリングを一括で行えます。

さらに、学生割引や就活フェアなどのお得なキャンペーンが頻繁に開催されており、価格面でも魅力があります。平均的な価格帯は20,000～30,000円程度で、学生にも手が届きやすい価格設定です。

ファストファッションブランド

ユニクロやGUなどのファストファッションブランドでも、リクルートスーツを購入できます。特に価格面で魅力があり、比較的安価に（10,000～20,000円程度）購入できることが多いです。また、カスタムオーダーサービスを利用すると、体型に合ったサイズを選べるため、フィット感も良好です。

ただし、就活専用ではないため、商品によっては柄付きや不適切な色（ストライプ、明るいカラーなど）が含まれる場合があるため、購入時には「無地」「黒または濃紺」といった基本的なルールを守る必要があります。

大型スーパーの衣料品売り場

イオンやイトーヨーカドーなどの大型スーパーでもリクルートスーツが販売されています。初めてのスーツ選びに役立つアドバイスやセット商品が充実しており、比較的安価で学生向けの商品ラインナップが豊富です。平均価格は15,000～25,000円程度で、実店舗での試着も可能です。

スーツ専門店（テーラー）

高品質なスーツを求める場合には、テーラー（オーダーメイド専門店）も選択肢に入ります。ここでは自分の体型に完全にフィットしたスーツを仕立てることができ、生地やデザインのカスタマイズが可能です。長期間使用できる高耐久性のスーツが手に入るため、将来のビジネスシーンでも活用できます。ただし、オーダーメイドは高額になりやすく、価格は50,000円以上になることも多いです。

オンラインショップ

最近では、多くのスーツ専門店や量販店がオンラインショップを展開しており、自宅から簡単に注文できます。オンラインショップでは豊富な商品ラインナップから選べ、セールやクーポンを利用してお得に購入できます。ただし、試着ができないため、自分のサイズを正確に把握しておく必要があります。また、配送までに時間がかかる場合があるため、余裕を持って注文することが重要です。

リクルートスーツを選ぶ際のポイント

リクルートスーツを選ぶ際には、いくつかのポイントが存在します。今回は、そのなかでも特に重要な3つのポイントを紹介します。

スーツのサイズ

スーツはサイズによって印象が変わるため、せっかくカラーや素材がよくても体型にあっていなければイマイチな印象になってしまうでしょう。大きすぎず小さすぎず、少し余裕があるくらいがジャストサイズとされています。立った状態だけでなく座ったときのサイズ感もチェックするために、試着は念入りに行いましょう。

定番を選ぶ

就活では個性を演出するというより、どのような企業・業界でも通用するように無難なカラーにすることを心がけることが重要です。リクルート用の定番カラーといえば、黒・濃紺・濃いグレーが挙げられます。明るすぎるカラーは就活では不向きとされているため、注意が必要です。

無地の生地を選ぶ

柄付きのスーツは個性を出したり、空気感に馴染んだりして有効なものですが、就活では無地が無難です。あくまでもリクルートスーツは就活が目的で、自分の個性やおしゃれを重視するものではありません。失敗する確率を少しでも避けたいなら、無地のスーツを選びましょう。

おすすめの購入方法

実店舗で採寸・試着し、その後オンラインショップで同じ商品を購入してコストを抑える方法もあります。逆に、オンラインショップで事前に商品をチェックし、お気に入りの商品を実店舗で試着・購入する方法も有効です。面接日程が増える場合には、2着以上用意して交互に着回すことで清潔感を保つこともおすすめです。

リクルートスーツと合わせて持っておきたいアイテム

リクルートスーツはジャケットとパンツ・スカートだけでなく、そのほかのアイテムも重要です。ここでは、より印象をアップさせるアイテムの選び方について紹介します。

靴

靴は清潔感があり、シンプルなデザインがおすすめです。男女問わず黒色で、装飾がついていないものが使いやすいでしょう。また、就活は長時間歩くことも考慮して、ヒールが高すぎないものや疲れにくいものを選ぶことをおすすめします。

シャツ

男女問わず、白の無地が無難でおすすめです。襟が広く、上のほうまでしっかりボタンを留められるタイプが定番とされています。下着は透けてしまわないように、ベージュや白のものを着用しましょう。

カバン

カバンはコートや靴と同様に、黒色が定番です。就活中はA4サイズの履歴書やパンフレットを持ち歩く機会が多いので、書類を折らずに入れられるサイズ・形のカバンを選びましょう。また、面接中に床に置いたカバンが倒れないように、自立タイプかどうかも重要になります。

コート

コートもシンプルで派手でないカラーを選びましょう。トレンチコートやチェスターコートは人気が高く、なかでもベージュや黒が万人受けしやすいです。防寒機能と合わせて、防シワ加工があるかどうかもチェックしましょう。

ネクタイ

男性はネクタイによっても印象が変わります。ネクタイのカラーや柄は多数あるため迷ってしまうかもしれませんが、青や紺が定番です。また、営業職などで明るくポジティブな印象を与えたい場合は、赤やえんじ色なども使いやすいでしょう。

ストッキング

女性がスカートスタイルのスーツを着用する場合、ストッキングのカラーに注意が必要です。定番はベージュや肌色で、黒などの濃い色はマナー違反とされています。就活ではタイツもマナー違反とされているので、防寒と照らし合わせながら着こなしを考えましょう。

就活以外での活用シーン

リクルートスーツは就活が終わると使えないかというと、そのようなことはありません。卒業式や結婚式、お葬式などのようなシーンでも使用できるので、着回しに注意しながら選びましょう。

たとえば卒業式や結婚式のような華やかなシーンでは、チャコールグレーや濃い紺色などのカラーがおすすめです。黒でも使えますが、地味にならないようにポケットチーフやベストなどで華やかさを演出しましょう。

一方、葬式は黒のリクルートスーツでも通用するケースがありますが、マナーは調べたうえで着用する必要があります。

まとめ

この記事では、リクルートスーツの基本情報や購入場所について解説しました。リクルートスーツは、就活で印象を良くするために必要なアイテムです。個性やおしゃれよりも、清潔感や好印象を意識しましょう。

コストを抑えて気軽に購入したい場合は量販店がおすすめですが、社会人になってからもビジネス用として着用したい場合は、オーダーメイド専門店で購入するといいでしょう。